キャンピングカーのある暮らし #1

アメリカンの洗礼

キャンピングカーと付き合うということは、その車が作られている国の文化と付き合うということでもある。ドルフィンはアメリカ西海岸生まれ。明るく陽気だがお世辞にも繊細とは言い難い。良くも悪くもアメリカンの洗礼を受けることになる。

車を手に入れて記念すべき最初のキャンプは今はなきヤナセモトスパーク。ここはフルフックアップの(上下水、電源を車に繋ぐ事が出来る)モーターホーム対応オートキャンプ場。あいにくの雨だったが、サイドオーニングを出してアウトドアリビングを作り快適な宴を楽しんだ。車に入れば雨など全く気にならない快適な空間…、なはずがまさかの雨漏り!運転席の上にあるバンクベッドの奥からジワリと漏れている。幸いひどくはなかったのでバスタオルをあてがって一晩をしのいだ。そう、ドルフィンの生まれた西海岸はこんなに雨は降らないのだ。

こんな時アメリカではありとあらゆるパーツが手頃な値段で手に入るので、自分で修理をするのが普通だ。オーバースペックで高額な贅沢品ではなく日常を楽しむための道具なのだ。私もバンクベッドの雨漏りをコーキング剤を使い補修した。細かいプラスティックのパーツなども良く壊れたがパーツをストックして直した。網戸も張り替えてキレイにした。手を入れた箇所はまだまだたくさんあるのだが、結果として車に対する愛着が増した。手がかかるが可愛いやつなのだ。

キャンピングカーで北海道を旅するという憧れは1993年に実現した。ネットであらかじめ情報を仕入れるなど出来ない時代、わずかな情報と好奇心とこの車の楽しさで駆け抜けた2週間の旅は北海道という新たなフロンティアを開拓するような旅だった。そしてオートキャンプの楽しさの全てをドルフィンから教えてもらった気がする。

車旅に慣れてくるとオートキャンプ場でゆっくりするよりも、知らない土地や街に積極的に入り込んで新たな体験をする事が面白くなってくる。初めての場所、非日常の中にいても車に戻れば安心の我が家なのだ。この気分は旅館やホテルに泊まる旅では絶対に味わえない。何にも縛られずに自由に旅をする。そして日常と非日常が入り混じる不思議な感覚。この陽気なアメリカンと一緒に掛け替えの無い時間を過ごした。

ドルフィンと付き合い始めておよそ3年、相変わらず手間は掛かるし寒さにめっぽう弱い西海岸育ちのこの車と楽しく旅を続けていたが、この大きさ故に旅の準備や乗り出しも大変といえば大変だ。キャンピングカーの知識がついてきた私はヨーロッパの雄、ハイマーのキャンピングカーが気になって仕方がない。

次回#2はアメリカンからヨーロピアンへの華麗な転身をお届けします。

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